山城和彦 ＹＡＭＡＭＡＢＵＩ

小事にも徹する人は大事を成し遂げる力を恵まれる。


人間のする仕事というものは、本来、どこまでが小事で、どこからが大事である、という区別はつけられない。どんなに大きく複雑な機械や建造物でも、それは多くの小さい部品や部分の集まりであるように、私達が大きな事と思っていることでも、その内容や実態は、結局、小さな事や部分が集まってできている。だから、大きなことに取り組む場合には、まずその土台となっている小さなことに一つ一つ丁寧に対処していかなければいけない。ところが、私達はとかく、小事に対しては軽く考え、安易に扱い、「大事に直面したら、その時に真剣になればいい」などと考えてしまう。大事は小事の積み重ねであり、集大成。小事にさえ真剣になり得ない人が、大事を成し遂げられるはずがないことに改めて気付き、いたずらに大きなことを望むよりも、まず、目の前の小事に対して真剣に徹し、将来の大事に備え、着実に力を蓄え続けてほしいものです。